国文祭実行委員会会長賞
いつまでも忘れない   小窪 七羽
 8月15日、終戦記念日。わたしは、毎年、この日に家族で
知らんの特こう平和会館に出かけます。そこには、戦争でなく
なった方々の手紙や持ち物、写真がてんじしてあります。特こ
うとは、ばくだんを積んだ飛行機で敵に体当たりするこうげきで、生きて帰る見こみのない決死のこうげきのことです。そん
なつらいこうげきの中に、わたしの住んでいる蓬原出身の内村
さんがいらっしゃったことを初めて知った時は、すごくびっく
りしました。それまで戦争って、外国のどこか遠い国の出来事
で人ごとのように思っていましたが、自分の身近なところで起
こった出来事なのだと実感したからです。内村さんは、蓬原の
上空をゆっくりとせん回して、戦地を目指して飛び立ったそう
です。そんな内村さんのい書を読むと涙があふれて止まらなく
なります。まだまだやりたいことがたくさんあったと思います。もっともっと生きたかったと思います。家族と永遠のお別れを
するのは、きっと何よりもつらかったと思います。
 内村さんのような若者が自分たちの命をお国のためにとぎせ
いにして戦った戦争から、来年で戦後七十年をむかえるそうです。今では、考えられないほどゆたかになりました。毎日おい
しいお米のご飯が食べられて、わたしの大好きなピザやアイス
クリームだっていつでも食べられます。クリスマスやハロウィ
ンパーティーもします。インターネットを使うと世界中の人と
つながることもできます。それはきっと、戦争でぎせいになっ
たたくさんの命と、いろいろな国の文化がごちゃまぜになった
からだと思います。
 わたしには、まだ平和を守るための大きなことはできないけ
れど、戦争を決して人ごとと思わずに、いつまでも忘れずにい
ることはできます。だから、来年の終戦記念日も家族で特こう
平和会館に出かけたいです。